亀岡・楽々荘田中源太郎翁旧邸・国登録有形文化財・京都府指定等文化財

庭園だより

虹の彼方に

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雨上がりの庭園です。

空に太い虹の柱があらわれました。

あまりにきれいで、瓦林氏と二人、言葉なく見つめていました。

虹に願いました。

『この素晴らしい「楽々荘庭園」が、いつまでもこのままで、ずっと残り続けていきますように。』

一瞬輝きを増して、虹がこたえてくれたように見えました。

〜あとがき〜

少しの間でしたが、本当にありがとうございました。

楽しくく読んでいただけましたか?

外はずいぶん寒くなってきました。

皆さん冬支度は出来ていますか?

私は今からちょっと支度して、いっぱい食べて、暖かくなるまで冬眠します。

しばらくの間、お別れです。
春になったらまた…

「庭園だより」

で、お会いましょう!

それじゃ…その日まで…

Zzzzz…

名木の下で(2)

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ちびっ子ギャングとは…

マサヤ(小学2年)、リュウヤ(前に同じ)、フミヤ(マサヤの弟)で構成される小学生トリオのことです。

「おいっ!こら!邪魔するなっ!」

エンジンブロアの音が大きくて上手く伝わりません。
自転車に乗り、舞い上がる落ち葉の中の疾走を繰り返します。

『キャハハハ!めっちゃ面白い!』

「ダメだこりゃ…」エンジンを止めました。

『おっちゃん!なんでとめるん!?もっとやってー!』

こうなると、ネコジャラシにじゃれつく子猫と同じです。
エンジンスタート!おや?今度は自転車をすてました。

三人がブロアの前に立ち塞がります。

「ようし…そっちがその気なら…」

「それっ!」ブロアの風をちびっ子ギャングに向けました。

『キャハハハ!服が脱げるぅ!』

「それっ!」

『パンツも脱げるぅ』
と言いながら自分でズボンとパンツを下ろす始末…。

「ハッハッハッ!」

しまった!笑ってしまった…もう、こちらの脅しは通用しません。

仕方なく、遊びながら、落ち葉を集めていると…

『おっちゃん僕らも手伝う!』

マサヤが箒を持ち、リュウヤが箕を持ち、フミヤが袋を持ちました。

「おっ!よし!一緒に落ち葉かきをしよう。」…

昔なら…

落ち葉を集めて、たき火をして、焼き芋や、焼き栗をして、上手く出来なくても嬉しくて、毎日が楽しくて、子供なりに秋を楽しんだものでした。

今の子供達は…

どの子を見ても、下を向いて、手にはゲーム。
外に出てまで小さな画面を覗き込む…

そんな姿に見慣れてしまい、元気に走りまわる子供達の姿を久しく見ていなかった私には、この「ちびっ子ギャング」達の存在が、とても新鮮で、とても懐かしく感じられました。

マサヤ、リュウヤ、フミヤ、お前達はそのままでいい。
いっぱい遊んで、いっぱい笑って、いっぱい泣いて、いっぱい大人に怒られて大きくなれ!

そう心で叫んでいました。

「過ぎ去りし秋の空より

舞う落ち葉巡り来ていま

名木の下」

(おわり)

名木の下で

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「亀岡の名木」に指定されているニレ科の「エノキ」です。

今日も存在感たっぷりに、庭園裏の雑水川土手で、秋風に優しく葉をなぜてもらっています。

葉が黄色く色付き始めました。

巨木で落葉樹のため、毎年これからの時期、落ち葉の量がハンパではありません。
木の下は楽々荘のお客様の駐車場になっています。

箒で掃除していてはとても時間がかかります。
したがって「エンジンブロア」(混合ガソリンで、エンジンにより風をおこし、落ち葉を吹き飛ばし、集める道具。よく、街路樹下の掃除に使われています。)というのを使用して掃除をします。

エンジンスタート!

勢いよく落ち葉を吹き飛ばしていると…

エンジンの音に気付いて、やって来ました。「ちびっ子ギャング」三人が…

(つづく)

露地の三人(3)

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さぁてお立会い。

最後に控えし松の木は…

庭を造りし七代目

小川治兵衛の手によりて

この場に座りし時からは

風の吹く日は楯となり

雨の降る日は傘となり

行き交う人々見守るは

「楽有其中」の心なり

問われて名乗るもおこがましいが

「其中の赤松」たぁっ、それがしのことにぃ、ござぁるぅ。

「露地のさがり松」

「滑り知らずの赤松」

「其中の赤松」

三人揃って、その名も高き『露地の三本松』と、あいなりまして、以後お見知りおきの程、宜しくお願い申し上げますれば、これにて「露地の三人」の結びとさせていただきまぁすぅ。

カン、カン、カンカンカンカンカン、カカン

     完

王様の条件

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「クラマゴケ」、「マツバゴケ」、「ビロードゴケ」と苔にもいろいろな種類があります。

中で最も人気の高い種が、この「スギゴケ」です。

どこの日本庭園へ行っても、必ずと言ってよいぐらいに、この「スギゴケ」をよく見ます。

「スギゴケ」以外は、他の苔を生やしていない茶庭、露地もあるくらいです。

誰もがこの苔を植えたがります。

ところが、この苔は、植えてから、順調に育てる(根付く)ことがとても難しいのです。

まず、普通に苔が繁殖するような場所に植えても、なかなか根付いてくれません。
日当たりがよい場所を好むからといって、日照時間が長くても繁殖しません。

湿気は必要ですが、水捌けがよい土を好みます。

同じ場所に生える仲間を選びます。

と、まあ…まだまだあるのですが、これらの贅沢な条件を満たせないと、この苔を育てることは出来ないのです。

それでも人は、この「スギゴケ」を植えたがります。

まさに苔の王様です。

楽々荘庭園の王様は今日もご満悦のようです。

らくらく